2020.09.23

こんにちは!カンディハウス コントラクト事業部です。
東京南青山の新オフィスでは、一部デスクの天板やキャビネットの表面材を、無垢材のようにみえる「ランダムマッチの突板貼り」にて製作する予定です。本日はこちらについて、旭川工場へ潜入レポートしてまいります!
その前に、「突板貼り」とはどういった仕様かご存知でしょうか?
突板とは一番上の画像のように、木を0.5mm前後にスライスした板を指し、合板に貼り付けて家具をつくります。「ランダムマッチ」は突板の並べ方のひとつで、柾目や板目を不規則に並べて接合する手法です。

それでは工場の地下、保管場で突板を選んでいる木取課スタッフへ、話を聞いてみましょう!

私:こんにちは。大量の突板の束ですね!この中から選ぶのは大変そうですね。
木取担当:そうなんだよ!柾目だけ選ぶのと違って、何枚もの材料を見比べて選ばないといけないから手間がとってもかかるんだよ。あとで割れたりしないように、品質もチェックしながら選んでいるよ!
私:ランダムマッチ用の突板は、どういった基準で選んでいるんですか??
木取担当:イメージは無垢材に見えるように!突板にも節だとかの個性が入っていて、それをいかすことで無垢材のような見た目に近づけている
ナチュラルな風合いは、最近特に人気がありますよね。無垢材のような雰囲気があり、美しい木目です!選んだ突板は加工場に運ばれて行きました。次はどの様な工程でしょうか・・・
私:こんにちは!このうす~い突板は、どのようにして合板に貼っていくんですか??
木取担当:まずは、グルースプライサーという最新マシーンで薄い突板の木口(断面)に接着材を塗りつけて木口同士を素早くつなぎ合わせて行くんです。ミシンみたいでしょ?
※動画の音量にご注意ください。
私:おぉ~!コンマの世界で・・・薄い突板同士をかなりすばやく接着してますね!
木取担当:以前よりも効率よく、すき間無く突板同士の接着ができるようになりました。他のメーカーでこのマシーンを使っているところはなかなか無いみたいなの!
繋げた突板を、合板に貼っていきます。表面を見ると、本当に無垢材天板の雰囲気を感じさせます。前回レポートした無垢材の天板同様、材料選び、接着にもこだわりがたくさんありますね。

それでは、「ランダムマッチの突板貼り」として仕上がった、天板の塗装工程について見ていきましょう!
私:お疲れ様です!いまはどのような作業をしているんですか?
塗装担当:木目に砥の粉を塗りこめているところだよ。
木の種類によって導管(木目のミゾ)の太さが違うから、木肌の質感を活かしながら導管の深さを整えているんだ。汚れや水分が入り込みにくくなるんだ。
※動画の音量にご注意ください。
塗装担当:乾いたら余分な砥の粉をけずって、樹脂系のウレタン塗装を吹き付けているよ。砥の粉の処理と同じく、タモ材はナラ材やウォルナット材に比べると導管が深いから、厚塗りにするし、ウォルナット材は塗料を吸い込みやすいから他の樹種より塗装回数が多いんだ。
ウレタン塗装の工程は、着色から仕上げまで4~6工程の作業を行うんだよ。

塗装担当:ツヤは抑えめに、木肌を活かす自然な風合いの塗装がいいでしょ!
仕上がりを見てみると、樹脂の塗装なのに木目に透明感がありますね。無垢材天板とおなじ空間にあって、調和のとれた設えになりそうです。
本日のオフィス改装計画はここまで。新オフィス、楽しみです!